孫子

【孫子の兵法】勢篇:5-20『善く戦う者は、其の勢は険にして』

孫子の兵法、勢篇。

第5章、第20節の解説です。

 

今回のタイトルは、

『善く戦う者は、其の勢は険にしてです。

(よくたたかうものは そのせいは けんにして)

 

 

「善く戦う者」というのは、「上手に戦う人」くらいでOKです。

 

「其の」は、そのまま、「その」です。

“これ”とか”あれ”とかの指示語ですね。

 

そして「険」ですが、これは険(けわ)しいということです。

「荒々しい」、「激しい」という意味です。

 

 

まとめると、

「上手く戦う人というのは、勢いが激しい」

という意味になります。

 

 

これだけだと意味が分かりにくいのですが、

本文には続きが書いてあって…

 

上手に戦う者は、

戦闘に突入する勢いが激しく、その勢いを限界まで蓄積させる。

そしてその勢いを放出するときは、一瞬である

というようなことが書いてあります。

 

つまり、「勢い」というのは、

「溜める」「放出する」の、2段階あるということです。

 

 

弓を想像してみてください。

 

弓に張った糸を、引っ張ること。

これが溜めです。

 

そしてその糸を離すと、矢も一緒に飛んでいきます。

これが放出です。

 

 

溜める段階で集めるエネルギーが大きいほど、

糸を引っ張れば引っ張るほど、

放出するときのパワーが大きくなります。

 

そして、放出するときは、

時間が短いほど、パワーが大きくなります。

 

一気に糸を解放した方が、パワーが大きくなりますよね。

ゆっくり解放すると、せっかく溜めた力が逃げてしまいます。

 

 

戦いが上手い人というのは、

勢いを激しく蓄積して、一気に放つものだ。

孫子はこう言っているのです。

 

これ、後半がポイントだったりします。

 

つまり、兵士を投入するときは、小出しにしないということです。

小出しにすると、勢いが小さいからですね。

 

出すなら小出しにせず、一気に出す。

これは結構、現代の成功法則に当てはまる考え方にもなっています。

 

1つのことに、全力をぶつける。

ということですね。

 

あなたは、1つのことに全力をぶつけていますか?